短編小説集
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働いたら、負けだった。第7話
「面接で、嘘をつけなかった日」 駅のホームで、電車を待ちながらシャツの襟を直す。 緊張はしていない。 むしろ、…
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働いたら、負けだった。第6話
「ハローワークの窓口はやけに眩しかった」 履歴書は、まだ白紙のままだった。 だけど、これ以上“何もしない日”を…
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働いたら、負けだった。第5話
「履歴書が白紙のまま進まない」 退職してから、10日が経った。 最初の2日間は、自由を噛みしめた。 好きな時間…
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働いたら、負けだった。第4話
「仕事がない朝は、こんなに静かだ」 目覚ましは鳴らなかった。 というより、昨夜、もうセットしなかった。 目を開…
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働いたら、負けだった。第3話
「辞表の出し方、なんて誰も教えてくれなかった」 翌朝、会社に着いたのはいつもより少しだけ早かった。 5分でも1…
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風の戻る場所 ~第二話~
風のない商店街 風町の朝は、驚くほど静かだった。 坂の中腹、石畳の通り沿いにある文具店の引き戸の前で、…
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働いたら、負けだった。第2話
「とりあえず、ビールでいいですか?」 会社を出たのは、まだ21時を回ったばかりだった。 それでも、気分はもう終…
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働いたら、負けだった。第1話
「誕生日ケーキは届かなかった」 今日は、俺の35歳の誕生日だった。 いや、正確には「だったはず」だ。気づいたら…
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風の戻る場所 ~第一話~
坂の途中 坂の下から見上げた空は、どこまでも白く、乾いていた。 冬の陽は午後を少し過ぎたばかりなのに、すで…